セルフケア・鍼灸

円皮鍼との出会い(基礎編)

私は円皮鍼というものがあることを、知りませんでした。まして針に長さがあるということも、経験上、貼るものは湿布のように、平らで効能は肌をとおして患部に効くというイメージでした。
きっかけは鍼灸師から、円皮鍼を4つ「うまく使うと良い」とプレゼントされました。
興味津々で、とりあえず肩が凝っていたので貼ってみました。しばらくすると、なんとなく楽になりました。妻にも試すと「私には合うかも」といっています。妻はマッサージされるのが苦手で、軽くもんでも痛がります。
しかし、円皮鍼は無痛で、コリがほぐれるという好印象でした。

円皮鍼の使い方

主な効能
鍼が皮膚を微細に刺激し続けることで、血行促進し筋肉の緊張を和らげる効果があります。
筋肉こり、痛み・首のこり、肩のこり、腰痛、膝の痛みなどの緩和。
血行促進・冷え性の改善やむくみの解消。
自律神経の調整・胃腸の不調やリラックス効果のあるツボの刺激。
どんな方に向いているか
忙しくて通院できない方・貼るだけで、持続的な治療に近い状態が作れるため、忙しい合間のケアに最適です。
運動される方・貼ったまま動けるため、スポーツ中のパフォーマンス維持や筋肉痛予防に利用されます。
針の痛みが苦手な方・円皮鍼の針は0.3ミリから1.5ミリ程度と非常に短く、刺した瞬間の痛みはほとんどありません。
慢性的な不調がある方・「なんとなく重だるい」といった慢性症状に対して、自宅で手軽にツボを刺激し続けたい方が適しています。
選び方の注意
初めての方は最も短いタイプ0.3ミリから0.6ミリ程度から始めるのが安心です。
0.3から0.6ミリ・顔や首など皮膚の薄い場所や初心者向け。
0.9から1.5ミリ・肩、腰、お尻など筋肉が厚い場所向け。
私は、0.9ミリと1.3ミリを使っています。

使用上の注意
肌の脱脂(アルコール綿での清拭)してから、貼ることをお勧めします。
衛生面・使い捨てです。一度剥がしたものは再利用しないでください。
入浴・張ったまま入浴できますが、強くこすると剥がれます。濡れたあとはタオルで軽く押さえて乾かしてください。
違和感・張った時にチクチクした痛みがある場合は、場所を少しずらして貼り直してください。
アレルギー・金属アレルギー(ステンレスアレルギー)等がある方は、使用前に医師や専門家に相談することをお勧め致します。
最初は、肩を動かして一番痛いところや、指で押して気持ち良いところにペタッと貼ってみるのが、一番シンプルで効果を実行実感しやすいです。

円皮鍼によるセルフケア

ツボ刺激

太衝
イライラの消火器・カッとなった時やストレスで頭がパンパンになった時、その熱をスーッと足元に引き下げてくれる役割です。
血の巡りの大掃除・足の冷えやむくみ、眼精疲労など体が滞っていると感じる時に、その流れを再開させるスイッチのような場所。
眠りの準備・考え事が止まらなくなって眠れない夜。ここをほぐすと体全体の緊張が抜けリラックスモードに入れます。
現代人は頭ばっかり使っていて、エネルギーが上にたまりがち。このツボはそんなパンパンに張ったダムの、放流口を開けてくれるような存在です。
足三里
剣客のツボ、スタミナ回復、松尾芭蕉や伊能忠敬が愛用したツボ・
昔の旅人は毎日このツボにお灸をすえてから旅に出たと言われています。ここを刺激すればさらに三里(約12キロ)歩けるようになると言われるほど、足の疲れや全身のエネルギー回復に効く。
車で言うところの「定期メンテナンス」や「ガソリンの添加剤」のような場所です。
合谷
頭と顔の万能薬・頭痛、歯の痛み、目の疲れ、鼻水、喉の痛み、など首から上のあらゆる症状に効くと言われています。痛みを脳に伝える物質を抑える効果があるため、応急処置的な天然の鎮痛剤。気持ちを落ち着かせる効果も高く、イライラした時や肩こりがひどく、頭が重いときも最適です
パソコンで言うところの「再起動ボタン」や「リセットボタン」みたいなものです。会議中や電車の中でも、手ならこっそり押せる場所です。
私は特に3つのツボを、不眠や疲労に対して、円皮鍼は常に刺激し続けてくれるので、効果が高いと感じています。

痙性に円皮鍼(体験編)

ブラトーとの向き合い

発症から12年の間は、幾度も麻痺の改善が感じられなくなり、「ここまでか」と心が折れては、新たな方法を見つけプラトー(停滞期)を抜け出して来ました。
現在は鍼灸師と二人三脚で、私の体を実験台代わりに、試行錯誤しています。
エビデンスを待っていたのでは、私の寿命は尽きてしまうという思いから「私の望むところ」なのです。

「受動的な鍼」と「能動的な円皮鍼」

経験豊富な鍼灸師が打つ鍼は的確に、「体に響きます」。意図した結果を導き出すための知識や熱意は、私にとって「ありがたい」と感謝しかありません。
週1回の施術でも改善がある。その体に運動させ、脳の神経を書き換えするのは、私の役目だと考えています。
緩んだ部分を意識しながら、ゆっくり丁寧に動かす。それを繰り返すことで、脳の書き換えを狙っています。
この延長線に、「正しく動かすための環境づくり」として円皮鍼を使っています。

自分にしかできない人体実験

鍼灸師との会話から、いろいろ学び盗んだことを、自分なりに理解し、「人体実験」の始まりです。
痙性の強い筋肉は、常にブレーキがかかっている状態で、無理に動かそうとしても変な動きになってしまいます。
私の悪さをしている筋肉の探し方は「触った硬さ」と「動かした時の違和感」など、自分にしか分からない主観的な感覚にあります。
ただ漠然と円皮鍼を貼るのではなく、ターゲットを絞り、そこが緩んだらどんな運動が楽になるかを想像し、実際に確かめる喜びがあります。
人から受動的に受ける刺激よりも、自分がここを緩めるぞと意識して行う刺激のほうが、脳の注意が向きやすく、運動学習の効果が実感しやすいです。
私が持っている、「麻痺を克服する」という探究心が求めてやまなくなりました。

人体実験は続く

鍼灸師の打つ鍼は、体の中に手を突っ込んで治しているような、悪いところを断ち切って積み上げていく効果があります。
それと比べれば円皮鍼はささやかな効果で、剥がれてしまえばそれもなくなってしまいます。
それでも、24時間リハビリをアシストしてくれる上、自分でできるというのが強みです。
12年という長い年月、試行錯誤を繰り返してきたからこそ、「ささやかな改善」が持つ「巨大な価値」を深く理解することができています。
プラトーを打破し、新しい道具(円皮鍼)によって、再び伸びしろを見出した喜びは、同じようにリハビリに向き合っている方々にとって、大きな希望になると思います。私の「人体実験」はまだ続きます。新たな発見は自分の楽しみでもあり、生きる意味でもあります。

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お灸

意外な出会い

睡眠の改善の施術を受けていた時、お灸を渡され「自宅でもセルフケアを行ってください」というのが出会いでした。
指定されたツボは太衝でした。
初回は寝室で行いましたが、お灸の煙がどこか懐かしく、安らぎの香りで、睡眠にいざなってくれる好感触でしたが、翌日、部屋が古めかしい家の匂いが充満していて、このまま続けるには違和感が残りました。

トイレという名のプライベートサロン

自宅は1階と2階にトイレがあり、個室で換気扇があるのは重要です。
2階のトイレを、私専用のサロンとして、お灸に必要な台、ライター、燃えカス入れ、などを整備しました。
思っていた以上に、臭いや灰は気にならない。何よりお灸に集中でき、煙とともに日常の騒がしさが遠のき、香りがやる気のスイッチをオフにしてくれ、休む儀式になりました。
入眠の自己暗示です。

 

 

 

足三里(剣客のツボ)

松尾芭蕉(奥の細道)や伊能忠敬(日本地図)が有名な話ですが、毎日欠かさず足三里にお灸をすえることで英気を養い、長旅を乗り切った。現代と違い移動手段は殆ど徒歩のみで、その過酷さは大変だったことでしょう。
私も偉人に倣い、明日の一歩に備えようと思います。

今夜も整えて眠る

煙、香、熱、ツボ、が私の心身を養生してくれる。
明日のためのエネルギーを充填する。
深い休息を得る。そして心と体を再構築する。
小さなお灸ですが、攻めのセルフケアとなりました。

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鍼灸治療
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脳卒中克服の手がかり
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